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令和元年度地域エンパワーメントカレッジレポート

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年1月18日更新

地域エンパワーメントカレッジってなあに?

地域エンパワーメントカレッジは、男女共同参画の視点から地域力の強化と地域の活性化につなげるための意識啓発講座です。令和元年度は、伊方町、伊予市、今治市(旧:玉川町)の3会場でそれぞれ3日間の日程で実施しました。

《伊方・伊予・今治会場 1日目講義》
人生100年時代! みんなの力で地域をつくる                         愛媛県男女共同参画センター館長 竹本道代

 第1回目の講義は、愛媛県男女共同参画センターの竹本館長が「人生100年時代!~みんなの力で地域をつくる~」をテーマに、男女共同参画の基礎知識や少子高齢化がもたらす地域社会への影響などを解説するとともに、グループワークを交えて今地域に何が必要なのかということや、人生100年時代の今、これからどう地域に関わっていくかについて受講生と共に考えました。
 日本は少子高齢化に伴う人口減少が急速に進んでおり、中でも高齢化率の高い自治体では、災害時の対応力不足、地域の伝統文化の後継者不足など、様々な地域問題が深刻化してきています。これからは住民一人ひとりが地域存続の担い手であることを認識し、それぞれが持つ豊富な経験、知識、技能を地域に積極的に活かし、さらにその活動を次世代に継承していくことが持続可能な地域力につながるということを説明しました。
 受講生からは、「地域参画と聞くと難しいイメージがあったが、自分にも何かできるかもしれない。これからはもっと地域活動に関わってみようと思う。」といった声もあり、自分たちの住む地域のこれからについて考えるきっかけとなったようでした。

1回目1  1回目3

《伊方・今治会場 2日目講義》
私の元気は笑いから 
~落語と簡単笑いヨガ~                            芸乃一門 芸乃樽斗さん

 伊方会場、今治会場の第2回目の講義は、アマチュア落語家として活動されている芸乃樽斗さんをお招きし、笑いと健康をテーマに御講義いただきました。
 笑いヨガは、手拍子や掛け声などを交えて声を出して笑うという誰でも簡単にできるもので、芸乃さんに合わせ受講生たちも体を動かし、会場は盛り上がっていました。芸乃さんは、声を出して笑うということは体の免疫力を高め、脳の働きを活性化させるほか、認知症の予防効果があることが医療学会でも報告されており、普段の生活の中で声を出して笑うことが大切であると説明されました。
 落語も二席ご披露頂き、受講生たちは楽しく有意義な時間に満足した様子でした。

2日目1 2日目2

≪伊予会場 2日目講義≫
健康いきいき生活 ~足のケアからはじめよう!~                       NPO足の健康サポート倶楽部 代表 御堂正江さん  

 

 伊予会場の第2回目の講義は、NPO足の健康サポート倶楽部代表の御堂正江さんを講師にお招きし、足のケアから始まる健康についてお話しいただきました。
 はじめに御堂さんは、「外反母趾(がいはんぼし)や巻き爪、ウオノメなどになると、歩くのが困難になり身体全体の健康に影響が出る恐れがある。自分の足にもっと関心を持つことが大切。」と、身体の健康と足のケアの関係性を指摘されました。講義の中では、足のトラブルや病気について実際の症例写真を参照に説明したのち、正しい姿勢の歩き方や爪の切り方、自分に合った靴の選び方など、を教えていただき、受講生は自分の足や靴をチェックしながら熱心に聞き入っていました。
 御堂さんは、「健康寿命を延ばすためにも、足の健康を維持していつまでも自分の足で元気に歩いてほしい。」と、呼びかけられました。元気に出歩き、積極的に地域に参画していくためにも足の健康はとても大切です。受講生は改めて自分の足の健康について考えることができた貴重な時間となったようです。

2日目3 2日目4

≪伊方・伊予・今治会場 3日目講義 前半≫  
媛の国から始まる、自分らしさを活かせる社会づくり ―愛媛県と各市町の取組み―                                       

 3日目の講義前半は、愛媛県と各市町の男女共同参画に関する施策や取組みについてお聞きしました。

・愛媛県 男女参画・県民協働課  鳥生裕美さん

「現在、男女共同参画社会の実現は、国の最重要課題の一つとして位置づけられていますが、日本のジェンダーギャップ指数(女性参画の国際定期指標)は149か国中110位(2018年現在)と未だ低位置にあるというのが現状です。また、平成26年に行われた男女の地位の平等感に関する世論調査(2014年内閣府調査)では、家庭や職場では男性のほうが優遇されているという回答が多くあり、男女間の格差が課題となっています。こういった問題の解決と男女共同参画社会の形成に向けてさまざまな施策が進められるなか、愛媛県では「媛の国から始まる、自分らしさを活かせる社会づくり」をスローガンに独自の取り組みを始めており、その一つが「ひめボス」です。ひめボスとは、組織の業績向上とワークライフバランスの実現を目指すだけでなく、愛媛県の地域活性化も応援する、愛媛県版イクボスのことです。男女が共に働きやすい職場づくりと、活気のある地域づくりに向けて、ひめボス制度のさらなる普及を目指しています。」

 

・伊方町 総務課 総務管理室  竹林和樹さん

「伊方町は、平成22年3月に策定した男女共同参画基本計画を策定において、人権尊重・共同参画の意識の向上、まちづくり、仕事と生活の調和の実現、健康で安心して暮らせる環境づくりの4つを基本目標にかかげ、男女共同参画社会の実現に取り組んでいます。その一環として、平成29年度に伊方町の女性職員7名で構成する伊方町女性職員プロジェクトチームを立ち上げ、女性の視点を積極的に取り入れた町民サービスの向上や情報発信を行っています。これまでに、庁舎内にキッズスペースやハイロ―チェアの設置を進めたほか、庁舎内ロビーを伊方町のゆるキャラ(サダンディ)の展示スペースとして利用したり、ひな祭りや七夕など季節に合わせた飾り付けをしたりと、町民より利用しやすい役場の環境づくりに努めてきました。また、「ふるさといかた創生塾」を結成し、地域のイベントで特産品の即売会を実施するなど、地域の活用化に取り組んでいます。どの施策も地域住民との協働が不可欠であるため今後も官民一体型の地域活性化に取り組んでいきたいです。」

 

・伊予市 総務部 総務課 市民協働室  城戸敬考さん  中島里美さん

「県内の少子高齢化が進む中、伊予市でも同様に少子高齢化により労働力人口が減少してきています。特に中心部以外の地域では減少率が高くなっており、防災や福祉など、住民一人ひとりが担う役割が増大してきています。こうした現状を改善していくためには、年齢や性別にとらわれず、住民一人ひとりが連携し、活躍できる男女共同参画視点での社会環境づくりが必要です。伊予市では、平成29年に策定した第2次男女共同参画基本計画に基づき、数々の施策を推進しています。これまでに、女性リーダーの人材発掘・育成支援を目的に女性リーダー育成委員会を設置したほか、現在では女性の視点を市政に反映させるための女性議会の開催が検討されるなど、地域における女性の参画を推進する取り組みが始まっています。今後も男女共同参画社会の実現に向けて市民、企業、行政など地域協働で取り組みを進めていきます。」

 

・今治市 総務部 人権啓発課  森 会美さん

「今治市では現在、平成22年に策定された「今治市男女共同参画計画-いきいきひとプラン-」では、「男女の人権の尊重と男女共同参画意識の高揚」、「政策・方針決定過程への女性の参画拡大」、「労働の場における男女平等の確保」、「家庭・地域生活での男女共同参画の推進」を取組の柱として掲げ、男女共同参画施策を推進しています。一般市民を対象にした男女共同参画講座は、女性リーダーの養成講座や男性の料理教室など幅広いテーマで実施しており、今年度は女性目線の防災についてまとめられた防災パンフレット「スマボ(Imabariスマート防災ノート)」を用いた防災講座を実施するなど、男女共同参画の視点での防災の意識啓発を行います。また、「いまばり人権啓発フェスティバル」や「フォーラム今治・ひと(女)&ひと(男)」を開催し、男女共同参画の意識啓発を行っており、今後も今治市では男女共同参画に関する各種講座・イベントを積極的に実施していきます。」

 

≪伊方町 3日目講義 後半≫
海、山、そして人 もっと知ろう、伊方町の魅力                        伊方町地域おこし協力隊  楠本博貴さん 大久保玲香さん

 伊方町で地域おこし協力隊として活動されている楠本博貴さん、大久保玲香さんのお二人に、協力隊としての活動や、県外から伊方町に移住して感じた地域の魅力についてお話しいただきました。
 楠本さんは、生物飼育や自然観察が趣味で、その豊富な知識と経験を活かした活動をされています。拠点となる瀬戸アグリトピアでは、昆虫採集体験や飼育繁殖、自然観察の案内などを通して、身近な自然に対する再発見や気付きの場を提供されています。また、体験農園で野菜や果物などの試験栽培をするなど、協力隊の自然学習担当として活動されています。活動する中で、豊かな自然や温和な土地柄など伊方町の良いところたくさん発見したという楠本さんは、「どれだけ地域に良いものがあっても、個人個人の力だけではそれを活かしきれない。移住者も含めた住民全員でまとまり、地域を良くしようと前進することが大切。」と、これからの伊方町について、地域おこし協力隊ならではの視点で語られました。
 大久保さんはご夫婦で伊方町に移住されました。受入れ先であるみかん農家の方が優しかったこと、今までと全く違う環境で生活したいと考えていたことから、伊方町を移住先に選んだそうです。実際に農業をする中で、女性がお手伝いという立場ではなく、山や畑、海での仕事に加えて家事も行い、男性と同等、それ以上に働いている印象を受けたそうです。現在では鳥獣管理専門員の認定を受けるなど、地域の一員となり積極的にいろいろな行事等にも参加されています。
 講義を通してお二人から地域には地元の人が気づかない良いものがたくさんあるということ、そして自分が見つけた地域の魅力を発信し、繋いでいくことが大切だということを伝えられた受講生からは、「もっと伊方町を好きになった。」「自分の住む町のことをもっと知ろうと思った。」といった声もあり、改めて地域の良さを見つめ直す時間となったようでした。

 楠本さんと大久保さん 楠本さんと大久保さん 別角度

≪伊予会場 3日目講義 後半≫
笑顔の花を咲かせよう!地域の未来を輝かせる“あきらめない女性の底力” ~めざせ!明るく楽しい女性会~
                                                                 伊予商工会議所女性会 直前会長  山崎由紀子さん

 伊予会場第3回目の後半の講義は、伊予市の商店街で文房具店を営みながら伊予商工会議所女性会の会長として地域振興に携わってきた山崎さんを講師にお招きし、伊予市への熱い思いや、これからの地域参画についてお話しいただきました。
 山崎さんは県外から伊予市に移住し、夫婦で文房具店を営んだことがきっかけとなり、伊予商工会議所女性会の会員になって以降、商店街をはじめとする、地域のみなさん方のあたたかい支援を受けながら、徐々に街づくり活動に取り組んでいくようになりました。
 現在、伊予商工会議所女性会では、地元の団体はもちろんのこと、全国各地の女性団体と交流できる機会を得ることも多くなり、多くの方々との交流の輪が現在も広がっています。これからのまちづくりについて山崎さんは、「人口減少や高齢化が進む地域では、担い手不足や会員数の減少が大きな問題となっており、組織を存続し地域力を維持させていくためには、それぞれの団体がこれまでに積み上げてきた知識や経験、ノウハウを出し合い、連携していくことがこれからの地域にとって重要。」と、御自身のお考えを述べられました。
 現在も、古民家を改装したカフェを運営したり、地域のイベントでお店を出したりと、精力的に活動を続ける山崎さんは、「もっと伊予商工会議所女性会のことを知って、一緒に地域活動に参加してもらいたい。そしてこれからは地域のみんなで伊予市を育て、支えていきたい。」とこれからの地域にかける意気込みを語りながら講義を締めくくられました。 

山崎さん 山崎さん2

≪今治会場 3日目講義 後半≫
“サイコー”な仲間と、“サイコー”なまちづくり!                       NPO法人玉川サイコー 前理事長  井出サツミさん

 今治市会場(旧 玉川町)最後の講義は、地元玉川町でまちづくりに取り組むNPO法人玉川サイコー前理事長の井出サツミさんを講師にお招きしました。
 NPO法人玉川サイコーは、前身である玉川地域活性化協議会の活動を引き継ぐ形で平成25年に発足し、これまでに玉川町の歴史や伝統文化を次世代に継承するため、地域のホームページや冊子を作成するなど様々な活動をしてきました。
 団体名のサイコーには、地域の課題を「再考」し、町を「再興」することで、「最高」な町をつくろうという思いが込められており、これまで地域の様々なイベントに参加してきました。なかでも玉川ダムをモチーフに制作した器を使った玉川ダムカレーはご当地グルメとして人気を博しています。また、地産の農作物や手作り小物などを販売するフリーマーケット“美過疎市(ぴかそいち)”を定期的に実施し、玉川町の魅力を発信し続けています。
 井出さんは、こうして今まで活動を続けられたのはメンバー一人ひとりの玉川町を元気にしたいという思いと、地域皆さんの協力があったからこそであり、一人でできることは限られているけれど、多くの仲間が集えばよりいろいろなことができる。地域住民、行政、企業が協働でまちづくり取り組めばさらに素晴らしいものになる。地元の人にもっともっと玉川町のことを好きになってもらいたい。」と、受講生にメッセージを送られました。
 受講生からは、「玉川町民として地域に貢献したいと思った。まちづくり活動にも参加してみたい。」といった声もあり、自分の住む町への参画を考えるきっかけとなったようでした。

井出さん 井出さん2